コンシューマーパソコン市場に華々しくカムバックしたアップル。その最大の武器,iMacのメジャーバージョンアップの時を迎え,より大きなムーブを保つために大事なこととは,なんだろう?
発売から1年が経過したアップル社のiMacに,コードネーム「キハイ」と呼ばれる新バージョンがまもなく登場と噂されている。発表は,早ければアップル社も重大なニュースがあるとしている,31日に行われるシーボルド出版会議での,アップル社暫定CEOスティーブ・ジョブズ氏の基調講演で行われる模様だ。新型iMacは,さらに大きなモニタを搭載し,プロダクトデザインにも変更が加えられており,オーディオ機能も改良されていると伝えられている。
新型iMacの予想をしよう。その壱,DVDドライブの搭載。アップルはマックがいち早くCD-ROMドライブをすべてに搭載したあの日のように,DVDドライブをすべての機種に標準で搭載することで,DVDを見たいならMacを買えばよいというイメージを欲しがっている。その弐,iMacでのエアポートのサポート。iBookについているのなら,iMacに付けないわけはない。エアポートのアンテナがあの婉曲のフォルムのどこに入るかはわからないが。その参,ファイヤーワイヤーの装備。アップルがファイヤーワイヤーを本当に普及させたいのなら,またアップルがFireWireで本当に業界のイニシアティブをとりたいのなら,iMacへの装備が最大の攻撃となる。
はたして,それらの予想のすべてを実現して,iMacの魅力を損なわない価格を設定できるかが微妙なところだ。今のiMacに求められているのは,期待以上の高性能よりも,買い求めやすい価格,である可能性は高い。iMacの求めるものと求められるものとの差異を意識しないわけにはいかない。…だが,もうひとつ。その差異を気にするあまり,今まで中途半端なものを作ってきてしまったという愚を,繰り返さないこと,これがいちばん大事。
|